澄んだ瞳に


私たちは学校の最寄りの駅から電車に乗った。




電車の中で、お昼ご飯に何を食べるかが、討論?されていた。



「何、食べる?」


智香の問いに……



「『パスタ!』」


全員が口を揃えて言った。

満場一致で、即決。




いつも、学校帰りに途中下車して、遊んでる駅で、降りた。

そして、美味しいと評判の生パスタのお店に向かう。



お店の前に行くと、女子高生たちの、順番待ちの列が出来ていた。


私たちも、その列の最後尾に並んだ。



しばらく並んでいると、順番が来て、店の中へと案内され、指定されたテーブルの椅子に、それぞれが座った。


メニューをみんなで覗き込む……



「私、これにする〜。」



「私は、これ!」



「私も、同じので……」



みんな、注文するパスタを決めて言った。



「澪は……?」



「どれにしよっかな〜?」


「もう、みんな決まって、後は澪だけだよ……」



早く決めなと言わんばかりに、智香が言った。



「う〜ん……いっぱいあるから、なかなか決めれなくて………。」



「あの!すみません。注文聞いてもらえますか?」


智香が近くにいた、店員に声をかけ


「ミートとペペロンチーノ2つと、明太子クリームの全部で4つね。」


店員は、オーダーを繰り返し確認し、厨房へと行ってしまった。



「私、まだ決めてないよ〜……」



「澪は、決まらないからって、結局は明太子クリームにするでしょ?」


智香が、当たり前!という口振りで言うと……



「さすが!智香だね〜。澪の行動サキヨミ!」


理世が言ったので、沙希がここでも、うん!うん!と相槌を打つ。



「……………。」


何も言えない、私。

図星だ………。



「でしょ?」


勝った!と言わんばかりに自信に満ちた、智香が言った。



「恐れ入りました。」

ペコリ



『アハハハー』


みんなに笑われた。






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