澄んだ瞳に




湖が見える、窓際の席に
私たちは座った。




矢崎さんは、オムライス二つと、コーヒーとアイスミルクティを注文した。




また、私は不思議に思った


さっき、ロッジでも、アイスミルクティを出してくれた。


そして、今も私は何も言わないのに、アイスミルクティを注文してくれた。




私はアイスミルクティが大好きだ。



いつも決まって飲んでいる


私が、まだ小学生だった頃
お兄ちゃんが、いつも飲んでいた、アイスコーヒーが美味しそうにみえて、一口飲んだ事があった。
でも、それは苦くて、まずかった。


そこでお兄ちゃんが
『ガキのお前には無理だよ。』と言って、泣かした。

すると、ママが、
『澪は、こっちね?』
と言って、アイスミルクティを作ってくれた。


なんか、自分も大人になったように嬉しくなって、それ以来、いつもアイスミルクティを好んで飲むようになったのだった。




そんなことを考えていた私に、矢崎さんが言った。




「さっき、おばさんが言ってたろ?」



「……ん?」



「ここに女の人を連れてくるのは、初めてね?って……」


「うん……。」



「俺がここに連れてくる女の人は、一生、俺の傍にいてくれる人だって、決めてた。」



然り気無く言っていたが、
一生、俺のそばにいてくれる人。


凄く重みのある言葉だった


「さっき、お前に付き合って欲しいと言ったばかりだが、結婚を前提として、付き合って欲しい。」




えっ〜〜〜〜〜〜〜!?


ま、まじですか〜〜〜!?



「お前、今、まじですか〜〜〜!?って、思ってねぇ?」



思ってます!

思ってます!



茶化して言った矢崎さんだったが、すぐに真剣な顔で、私を見た。


また、見つめられてる。



吸い込まれそうな瞳に。






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