澄んだ瞳に
私は頭の中で、矢崎さんに伝えるべきことを、整理した。
そして、矢崎さんに言った……
「私も、矢崎さんのことが好きです。矢崎さんに、付き合って欲しいと言われて凄く嬉しいです。でも、ほんとに、私でいいんですか?」
矢崎さんは、ゆっくりと目を閉じ、フーッと、長く息を吐き、一呼吸置いてから言った。
「俺は、澪としか考えられねぇよ……。」
「……えっ?」
「この先の、俺の人生は、澪なしでは、考えられねぇんだ。」
「……………。」
「だから、私でいいんですか?って、聞くな。俺が、澪じゃなきゃ、ダメなんだ……」
私は、嬉しくて、また涙が溢れた。
「もう一度、聞く。」
「一生、俺の傍にいてくれるか?」
最後の言葉を言った時の、矢崎さんの目が、真剣なことを、物語っている……
「……はい。喜んで。」
矢崎さんは、私の頬を伝う涙を拭うと
「笑ってろ!」
「………はっ?」
「お前の笑った顔、可愛いから、笑ってろっつーの」
デコピンされた…
私は、おでこを擦りながら、ニッコリと笑った。