澄んだ瞳に
「お前が、家に入るまで、ここで見ててやっから……」
車から降り、歩き出した。
後ろから、矢崎さんに見られてると思うだけで、恥ずかしくなり、何度も何度も後ろを振り返る。
携帯が鳴った。
矢崎さんからだ。
「もしもし?」
「可愛い過ぎるんですけど……」
「だって、恥ずかしいんだもん……。」
「早く、行け!俺に、襲われてぇか?」
「キャッ……。」
それから、後ろを振り返ることなく、家の門扉を開けようとした時
「澪?」
と、矢崎さんが言ったので、私は、矢崎さんの方を見た。
「愛してる……。」
好き→愛してる
に、変わった。
「私も………。」
「私も? 何?」
「恥ずかしいよ〜。」
「澪?」
「……愛してる。」
「あ〜。」
「早く、入れ!」
「うん。」
バイ!バイ!
ドアを開け、家に入った。