澄んだ瞳に
電話を切って、リビングへ行った。
ママは、キッチンで、夕飯の支度をしている最中だった。
電話が鳴った。
「はい、奥園です。」
『お〜〜! 澪か?』
お兄ちゃんからだった。
お兄ちゃんは商社マンで、年がら年中、出張で海外に行っていた。
「お兄ちゃん、元気にしてるの?」
『元気だぜ。明日、帰っから、親父とお袋にも伝えといて。それから、一人、客を連れて行くからって、言っとくれ。』
「うん。わかった。」
『じゃ〜な!』
電話を切ると、お兄ちゃんが明日帰って来ることを、ママに伝えた。
「そうなの?じゃ〜明日は悠哉の好物を用意しなくちゃね。お客さんって、誰かしら?」
「ただいま。」
パパがゴルフから、帰って来た。
そして、パパにもお兄ちゃんが帰ってくることを、伝えると
「明日は、久しぶりに悠哉と杯を交わせるな。」
と、嬉しそうに言った。
夕食を済ませ、お風呂に入った。
「今日はもう寝るね。」
パパとママにおやすみを言って、自分の部屋に行った
ベッドに入ってると、すぐに深い眠りに着いた。
記念日となった、長い一日が終わった。