澄んだ瞳に




出社前に、矢崎グループのホテルに向かう。

そこで、朝食を取ることにしていた。




澪にメールを入れた。



7時だ。


夏休みの澪は、まだ寝てるかもしれないと思ったが、メールだと、起きた時に読むだろうと思った。




すると、すぐに澪から返信があった。




俺は、直ぐ様、澪に電話をかけた。




「もしもし?」



澪の寝起きの声。


寝起きの声も、可愛いな。


「矢崎さんは、止めろ!」


澪は、矢崎さんと呼ぶ。


親近感が湧かない。



「名前で、呼べよ!」



「いっぺん、呼んでみ?」


「えっ?」


澪、照れてるのか?



「名前!」



「あっ……、淳さん」



おい!

淳さんって……



「呼び捨てで!」



「………淳。」



やっと親近感を感じる。



「澪?」



「愛してる。」



「私も。」



「っ、そうじゃねぇだろ?」



「愛してる。」


可愛いいよ、澪。



「誰を?」



俺って、意地悪だな〜


わかってても、聞きたくなる。



「淳を」


今度は、ちゃんと、淳って呼んでくれたな?
嬉しいよ。



「じゃ〜な、また連絡すっから。」



電話を切った。




7つも離れた、澪にメロメロだ………





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