澄んだ瞳に




――奥園家 到着


家の前に、車を止めた。


「澪、驚くぜぇ?」


「あ〜………。」


車を降り、トランクから悠哉のスーツケースを降ろし、玄関に向かった。



3年ぶりか?

ここに来るの………。




悠哉がドアを開けると、おばさんが出迎えた。


俺の久しぶりの訪問をビックリしながらも、以前のように温かく迎えてくれた。


澪の、驚いた顔……。


この世の終わりのような、顔して、突っ立ってたな。

俺は、意地悪く、澪に微笑んだら、あいつ、固まってたぜ。


可愛いかったよな。



悠哉もシラーっと、してたな……



おじさんにも逢えた。



澪を驚かせてしまったが、今日は、無理してでも、来た甲斐があったな。



今度、来る時は………


澪との、結婚を認めてもらう時だな………。



食事をご馳走になった。


昔も、よく、おばさんの手料理をご馳走になったよな



昔話に花が咲いた。



凄く、癒される。




ところが、急に、澪が席を立ち、自分の部屋へと行ってしまった。



俺は、澪の異変に気付いてやれなかった。



凄く気になったが、澪の様子を見に行くことも出来ずにいる。


自分の不甲斐なさに腹立たしく思う。



おばさんが様子を見に行ったが、疲れちゃったんでしょ。と言って、笑っている


澪に、打ち明けないとな。


澪に話す機会を作らないと




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