澄んだ瞳に
私の知らない過去
「今日は、ほんとに、すまなかった。」
「私、ビックリして……私一人何も知らなくて…そしたら、何だか急に虚しくなって……」
また涙が溢れ、頬を伝った。
「澪をビックリさせてやろうと思って……泣かせるつもりは、無かった。」
「……………………。」
「澪、ごめん……」
淳が、悲しそうな声で言ったので、私は、淳の方に顔を向けると、そっと、私の頬を伝う涙を拭ってくれた。
そして、淳は、話を続けた。
「まず、悠哉との関係を話せねぇとな……悠哉とは、高校1年の時からの付き合いになる。」
「……じゃ、淳も、清南高校だったの?」
「あ〜……。」
「あの頃、よく、お前ん家に、遊びに行ってたんたぜ。」
「……えっ?そうなの?覚えてないよ〜……」
「だろうな……お前とは一度しか、逢ったことがねぇからな……」
「そうなんだ……」
「あ〜。まだ小学3年だったお前は、俺が遊びに行く度に、いつも寝てたからな……」
「そうだったんだ。」
フフフッ……
私は、笑顔を取り戻していた。
淳は、またタバコに火を着けて、吸った。