LOVE IDIOT
「あ、宮比ちゃーん!」

と、私が京さんのことを華に話していると。

「み、都さん?」






「ということで、今日は滝の宮最後の日だから『温泉周り旅』をしようと思うんだ!」

「温泉周り旅?」

「なんですかそれ??」

私は都さんから貰った肉まんをホクホクと食べる。
いつ食べても美味しい。

「そっ!箱根って温泉で有名じゃない?しかも、ちょうどココが一番の掘り当てがいいの!」

「へー、そうなんですかぁ」

「誰が来るの?」

華も肉まんをほおばる。

温泉周り旅かー・・・
入りすぎて湯あたりしそうな旅だな(私、しやすいから)。

「えーと、京と涼くんと司くんだっけ?その三人」

「あれ、都さんは?」

「あ、それなんだけど私は旅館のテストがあるから行けないんだー・・・」



「「テスト!??!」」



え、旅館の?!
なんで!?!?

「うん、これが受かると女将の隣につけるんだ!!」

「すごーい!!女将の隣でしょ!?」

「え、佐山さんの!?!?」

「うん!だから、私の分も楽しんできてね!」

佐山さんの隣かぁー。

私は昔いつも隣にいたから、それがどれだけ凄い事なのか分からない。
けど、都さんは凄く嬉しそう。

「都さん、頑張ってね!」

「私達、応援してますから!!!」

「うん!ありがとう!(にこ)」

すると遠くの方から誰かがやってきた。
旅館の人?

「都ー!ちょっといいかー!」

「あ、はーい!!じゃ、また後でね皆!」

「はい!」

「楽しんできてね!じゃ!!」

そういうと都さんはその人と一緒に行った。

その時の私は知る由もない。



都さんが、その人と結婚することを。



「テストかー、あ、私達も来年は受験じゃん!!」

「止めてよー宮比!」

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