LOVE IDIOT
「やっぱ私やりたくない・・・」

私はトランプを涼に渡した。
華は眉間にしわを寄せ口をあんぐり返す。

「えー!?」

「いや、えーじゃないでしょう」

「なんでなんでなんで!?さっき宮比やるって言ったじゃん!!なんで!?!?」

「自分がした『行為』を振り返ってみれば分かる」

「・・・」

華は腕を抱え考え込む。
・・・おい。

「ぇ・・・『好意』・・・?」

そう言うと華は両手でハートを作ってみせる。

「なぜそうなるっ!!!(バシッ)」

「え、違うの!?」

「(馬鹿っ!!)」

一生言ってろよ!!(泣)





一時間後―――――。





「あー負けたー!!」

「また僕の圧勝だね」

・・・結局トランプやってんじゃん。
私の努力どこいった!?

「これで涼さん何勝目ですか!?」

「つ、強すぎ・・・(敗北感)」

「宮比が弱すぎなんだよ」

「(カチンッ)うわ、お前みたいな美少年の仮面を被ったドSにそんな事言われたくないねっ」

「宮比、それけなしてるのか褒めてるのか分からないよ」

「うっるさい!!!(泣)」

「「(仲が良いのか悪いのか・・・)」」



『ぇ〜・・・次は、櫻(さくら)旅館〜、櫻旅館〜』



「やっと着いたかー!!」

「ふぅ・・・(これでやっと休める・・・)」

「ヤッター!!ねぇ、司!!!」

「なに華ちゃん?」

あー疲れた・・・
なんで一時間のトランプでこんなに忍耐力を消費せにゃいけないんだ・・・

私はペットボトルのお茶を手にとった。

「(ゴクゴクゴク)」





「もし混浴があったら、一緒に入ろっ!!!」





ブッ

「ゴホッゲホッ・・・はいっ!?!(お茶吹き出しちゃった!!)」

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