LOVE IDIOT
「斉藤さん」

私はくるっと後ろに向いて斉藤さんに話しかける。

「はい?」





「ノート、どうします・・・?」





 * * * 


やっと全部のノートをそろえたところで、私達はまた職員室に向かった。

「なんかありがとうございます、本当は私の仕事だったのに」

「い、いえ!全然、気にしないで下さい!(にこ)」

あぁ・・・

このスウィートスマイルには弱いんだよなぁ・・・(キラースマイルとも言うね!!)。



バサッ・・・



「あっ(落としちゃった)」

一番上に乗っかっていた一冊のノートが床に落ちる。

私は他のノートを床にそっと置いて、そのノートを取ろうとする。
斉藤さんもそれを取ろうとする。



ピク



ふいに斉藤さんの手に指が当たった。

「あ、す、すんませんっ」

「い、いえっ!///」

なぜかそれが恥ずかしくて、私は目をそらした。

けど、


「・・・やっぱり待って」





きゅっ





「ぁっ・・・(どきどきどきどき)」

離そうとした指を優しく掴む斉藤さん。

その指は暖かく、綺麗で、私の胸を脈打たせた。


「(見るな見るな見るな見るな、絶対見るな・・・!!///)」


私の温度は急激に上昇して、耳が熱くなった。
でもなぜか指だけは冷たくて。

「・・・」

斉藤さんはなにか言いたそうに口を少し開けている。

それがまた色っぽくて。





どき どき
 どき どき

どき どき
 どき どき





「さ、いとう・・・さ―――――」

このときめき、

「・・・」

この心音、

「(恥ずかしい・・・!)」



君の体温。



「―――――・・・好きです―――――宮比」



それは、反則。


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