LOVE IDIOT



「先輩ネール可愛いですね」

「マジ!?涼が気付いてくれるなんて思わなかった!嬉しい、ありがとう!!」



ふと後ろの方から聞こえる黄色い声。
私は一瞬、泣きそうになった。

胸が痛くなった。



不覚にも、私も言われたい、って思ってしまった。



「・・・っ(見るな見るな見るな)」

あー・・・

私、病んでる。


いつからこんなにも涼を好きになってしまったんだろう。


「死ぬ・・・」

「早瀬さんっ!?」

「(ぅう〜・・・)」

「宮比、次の授業サボる?」

「(サボりたい・・・)」





―――――でも。





「いや、いい!!」



こんなんで負けてられっか!!



「谷口!!そのスペル間違ってる!!」

「アホ!!どこがじゃ!」


 * * * 


学校もやっと終了。


「華・・・今日、街いきたい・・・」

「宮比から誘うなんて珍しいね、大丈夫?」

「大丈夫じゃないから誘ってるの」

「あっそうですか」

「プリクラいきたい!!めっちゃ撮りたい!デコりたい!!」

「最後のイマイチ分からないんだけど?」

「暇ぁああ!!」

「はいはい、逆方向行ってますけどー?」

ヤバい。





「涼が愛しい!!!」

「はっ!?!?」





何が起きたんだ私!?


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