LOVE IDIOT

消えた存在感

分かってた。
本当は自分が一番分かってたはずなんだ。

でも、急に気付いた『好き』。

自分が自分じゃないみたい。

止められないドキドキ。
抑えきれない愛してる。

幼馴染、そう彼はただの幼馴染。

そう意識してきたのに。

私―――貴方が好きです。


 LOVE IDIOT
  消えた存在感


「先輩を好きになった!?」

賑やかなカフェに響き渡る告白。

いや、分かってます。
全ての面で自分が矛盾してるのはよ〜っく分かってます。

「マジで好きっぽいんだよこれがさぁ」

「気付くのに大分時間かけたねぇっ!?」

「ぇ、駄目っ!?」

「タイミングをよく見ろ!!」



うん、だから分かってるって!!



「しょうがないじゃん!!好きなもんは好きなんだから!!」

「え、ちょっ、でもさぁ!?・・・なんでまた急に!?」

焦りと驚きで混乱状態の華。

うん、だろうよ。

「いやなんか・・・柴崎さんの『せい』で?」


「『せい』っ!?」


「っつか・・・嫉妬!多分!!分かんないけど無意識に好きになってた!!」

「いっみ分かんね・・・!!」

そういうと華は水を一気飲みした。

「・・・私にも分かんないよー!!!」

「つか先輩はまだアンタのこと好きなわけ?」



それが私としては一番、不安で・・・



「可能性としては・・・ある、のかなぁ?」

「こっちが聞いてんの!」

「いや、はい、そうですよね。うん、多分!!」

「なんだよそれ・・・ていうか何その髪」

「今更っ!?」

「今日のお前なんか全部が急過ぎる!!」

「突っ込みどころがおかしいよ!」

「宮比もでしょう!!」





・・・っ分かんない!!!←




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