LOVE IDIOT
「・・・嘘・・・?」
「うん、嘘」
う、嘘って・・・何が嘘?
私は柴崎さんを涼が何の話をしているのか全く理解出来なかった。
「なにが・・・?」
「もうすぐ早瀬ちゃん、誕生日でしょ?」
「(四日後・・・)」
私はうなずいた。
「だから、ちょっと僕達でサプライズでもしよーかなーなんて」
サプライズ・・・?
「もうちょっと意地悪しようと思ったんだけど、まさか早瀬ちゃん。こんなにも涼を好きだなんて思ってなくって」
「(え?)」
「本当、予想外だったよ」
「(予想外?)」
私は目をぱちくりした。
「あー、その顔だと状況分かってないでしょ」
「え、え、え・・・?」
い、意味がちょっと分からな―――――。
「ちょっと宮比、来て」
ぎゅっ
「・・・(あ)」
手、
握ってくれた・・・
* * *
保健室。
がらっ
「(誰もいない・・・)」
ガチャッ
「えっ」
鍵?
「やっと素に戻れた・・・」
「(素?)」
「宮比」
「え、あ、は」
ぎゅっ
「・・・ごめんね」
「(わっ・・・)」
き、急に抱きしめられる。
色んなことが一変に起りすぎて、なにがなんだか。
目がまわる。
「り、涼・・・ちょ、待っ」
「振り向かせたかったんだ」
え?