LOVE IDIOT
私はふとこの前、涼と柴崎さんが言ってたことを思い出す。





『サプライズ』





「・・・あ!!」

私の誕生日サプライズ!!
なるほど分かったぞ!!

二人が私のクラスにきたのも、付き合ってるっていう嘘も。

私のためのサプライズ!!



・・・ってこの前、涼が言ってたじゃん!(気付よ私!)
なんだよそれ!!

「なーんだー・・・」

ちょっと今ホっとしたよ。

にしてもこのピン可愛い・・・
確かに買っちゃう。

あ、そうだ。

明日の体育の時にでも着けよー!!

髪短くなちゃったから丁度ピンさがしてたんだよね。
なんだか、楽しみ。


 * * * 


翌日。


なんと、東京は朝から雪が降り積もっていた。
丁度、目の前に華が歩いていた。

「華ー!」

「あ、宮比おはよ!ねぇ、雪降ってるよ雪!!」

「ていうか寒いよねー!!」

まだ学校につくまで時間に余裕だったから、私達はそこらに積もっていた雪で雪だるまをみっつ作って行った。

て、手が冷た過ぎて感覚が・・・

「あー、雪ナメてた・・・マジ寒い・・・」

「写メ撮ろーよ!」

「華、私に送ってよ・・・寒い・・・」

「めんどくさいなぁ・・・いいよー」



カシャッ



「もう一枚ぐらい着てくれば良かったなぁ・・・」





「じゃあ僕がその一枚になろうか?」





ドキッ!!

「り、涼っ!?!?///」

「おはよう」

あ、朝っぱらから甘いこと言うなよ・・・!

「甘いねーお二人さん」

「え?」

「ジャッジャッジャーン!」

「あ、いーなー!」

華はコートのポッケからホッカイロを取り出して見せびらかした。
い〜な〜・・・

「僕も持ってるよ」

「ちょうだい涼!!ぜひ!!」

「嫌だね」


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