LOVE IDIOT
「え、でもシンデレラって魔女いなくないですか?」

藤堂さん!

確かに・・・魔女って言ったら悪い役だよね。
魔女じゃなくて、魔法使いなのでは?

「・・・あ、すいません間違えました!魔法使いですね!訂正します」

「やっぱり」

「あと継母と意地悪な姉達もいますよ!」

「あ、はい!」

その語、藤堂さんはどんどん間違えを訂正していった。
ていうかいっそのこと藤堂さんが責任者になれば良いのでは・・・

「で、シンデレラって誰ですかー?」



「はーい、俺でーす!!」



「!?」

俺っ!?

「げっ!河原!?」

「アキかよー!!」

「てか男ー!?」

「ワリーワリー(笑)」

うっそ、アキかよ・・・

クラスのムードメーカー、二文字で言えばただの馬鹿。
でもなーぜかモテるんだよね。

「よろしくな早瀬!!」

「嫌だ!」

「早っ!!」

なんでこんな奴がシンデレラなのさ!!
私は藤堂さんに駆け寄った。

「藤堂さーん!!どうにかして〜!(泣)」

「え、私っ!?」



ガタッ



「シンデレラ、僕と代われ」

「え!?」

涼っ!?

「ねぇ、シンデレラってキスシーンあった?」

「えと・・・最後にありますね・・・」

「なら駄目だね、代わりな」

「はぁっ!?」

「ちなみに僕は小人の役だから君にはピッタシだ」

小人っ!?
涼、小人ひいちゃったの!?

・・・うけるんだけど!!(笑)

「丁度、君チビだし」

「ぅ、うるせぇっ!!」

アキはそういうと顔を真っ赤にした。

「良いじゃん河原!代われよ!」

「お前にシンデレラは似合わないぜ〜?」


< 244 / 289 >

この作品をシェア

pagetop