LOVE IDIOT
一体なにが起ったのかは見当がつかない。
でも今はそんなことより、木島さんを早く保健室に連れていかないと。

木島さんは私の肩に腕をまわした。

「頑張って木島さんっ!」

「ぅぅっ・・・」

歩こうとしても、一歩一歩が遅い。
痛みが相当ヤバいらしい。

「・・・木島さん、私に乗って下さい!!」

「ぇ・・・!?」

「いいからっ!!」

そういうと木島さんは私の背中に乗った。
少し重かったけど、保健室は近い。

全然こんなの楽勝だった。





「あ、宮比!」

「華!!ナオミ先生はっ!?」

「中にいるよ!早く入って!!」



ガラッ!!



「早瀬!!木島はっ!?」

私は木島さんをベッドに寝かせた。
手で血を止めていた。

「ちょ・・・すっごい血じゃない!池之宮!包帯とって!!」

「はいっ!!」



生々しい血。

白いベッドシーツを染める。

少し、背筋がぞっとした。



 * * * 


「木島くん大丈夫かなぁ・・・」

「あの馬鹿、おもいっきり頭にぶつけやがって・・・」

「死んでねぇよな・・・?」



ガラッ



「宮比ちゃん!!木島さんはっ!?」

振り乱す藤堂さん。
他のみんなも私に叫んでくる。

「木島はっ!?大丈夫なのかよっ!!」

「新吾くん、すっごい血だったでしょ!?」

「生きてるよねっ!?」

・・・凄い取り乱し様。

私は黒板のところの立った。

「・・・今はナオミ先生の応急処置でなんとか軽い手当はしました。でも一応、検査と治療をするためこれから病院に行くらしいです」



赤い赤い血。



「じゃあ大丈夫なんだよねっ!?」

「大丈夫、木島さんは無事です」

「よかったぁー」

「もし木島が死んだらどうしようかと思ったぜ・・・」


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