LOVE IDIOT
不敵な笑みで私を落とす。
かなり、好き。





「・・・当たり前っ」





 * * * 


なんか、いつもとオーラが違う剣道部。
騒がしい、というか轟音が聞こえてくる。



ガラッ



「司っ!」

「み、宮比!」

司は私に竹刀を投げ渡した。
すごい人数・・・

「涼!とりあえずこれ使って!!」

「ん」

「司!もう一本!!」

「もうねぇよっ!!」

「え、嘘っ!?」

いっぱいっぱいなのか、初めて司が男っぽい言葉を使ったのに驚いた。



パシッ!



急に竹刀が飛んできた。
誰っ!?



「早瀬!俺の使え!!」



「か、会長っ!!?」

「まだ俺のスペアがある!」



「いざとなったら俺のもあるぞ早瀬っ!」



「主将!!ほ、他の部員は!?」

「全員がお前みたいに強いわけなじゃないっ」

「腰抜け共め、逃げて行った!」

いつもは忙しくて居ない主将に会長。
どおりで女子がいないと思った。



「宮比っ!!後ろっ!!」



「っ!」

会長の声が響き渡る。





「ちゃんと後ろ見てなきゃ、宮比」





バシイィッ!!



「り・・・涼・・・!?」

「隙だらけだよ、用心しなきゃ」


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