LOVE IDIOT
急に後ろから抱きしめられる。
涼との距離、0センチ。

「っ!?///(ドキッ)」

「宮比が遅いからきちゃった」

「お、遅いって、まだ来たばっかりだよ!?」

「離れたくないから」

私が嬉しくなるような台詞ばっかり。
胸のドキドキがうるさい。

「(近い近い・・・!)」

お茶を入れる手が震える。

「手、震えてるけど?」

「ぅ、うるさい・・・!///」





・・・ちゅ。





「っ・・・!?」

首筋に柔らかな涼の唇が当たった。

「りょ・・・!?」

「ごめん、当たっちゃった」

「(偶然!?)」

な、なんか笑ってる・・・?
私はお茶を冷蔵庫に戻して、上にあがった。

「コップぐらいは持ってよね・・・///」

「ん」


 * * * 


「意外と広いよね」

涼と私、二人だけ。
この広い空間には物足りない人数。

「そ、そう・・・?」

「宮比のことだからもっとシンプルかと思ってたけど・・・結構、女の子っぽいんだ」

「悪かったね・・・」

しょうがないじゃん。

ふとんのカバーは若葉色、写真立ては深緑、カーテンは黄緑。
とにかく緑が好きなの!

「にしても緑だね」

「大好きだから」

「え、僕が?」

「緑がっ!!」

このナルシスト!!

「じゃあ・・・僕の事は?」

「は?」

「嫌い?」

ジリジリと迫ってくる涼。
後ろはベッド。

「ねぇ、宮比」

私の手に涼の手が重なる。
馬鹿みたいに加速する私の心拍数。

「な・・・なにっ・・・?!」

ありえないほど近づく涼。

「僕は?好き?嫌い?」

「りょ・・・」

「あと五秒で答えないと脱がすよ?」

クスっと笑う涼。
ぬ、脱がすっ!?

「5」





「好きっ!!!」






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