LOVE IDIOT





「バス、行っちゃった」





「「「ええぇえええええっ!?!?∑(゚∇゚ ;)」」」

ざけんな箱根行きバスっ!!!


 * * * 


「し、死ぬかと思ったぁ・・・!!」

私達は必死にそのバスを追いかけて叩きまくって止めた。
ホント、近所迷惑でスイマセン。

そして案の定、乗れました(あっさりと)。

「も、もう遅れないでよ・・・!!」

「ゴメンねぇ!!(泣)」

こ、これじゃあ命がいくつあっても足りやしねぇ!

「(つ、疲れたぁ)」



ガラッ



「ふぅ・・・(風が気持ちいい)」

私は窓を開けると、涼しい風が入ってきた。
さっそくカバンからウォークマンを取り出し、ようやくゆっくりな感じになってきた。

「(・・・)」

「なに聞いてんの宮比」

「・・・(聞こえてない)」

「宮比」

「フンフーン・・・(鼻歌)」

「・・・」





「・・・宮比」





「っ!!??!?∑(゚Д゚;)」



ブチッ



「ななななにさ涼・・・?!」

「何回も呼ばせないでよ、はいこれ」

「あ、ありがと・・・!(ドキドキドキ)」

涼は後ろの席の隙間から私にチケットを渡す。
『滝の宮旅館の一週間チケット』。

な、なにこれ。

「涼、これ・・・?」

「一週間ただでうちの旅館にいるためのチケット、無くさないでよ」

「あ、うん、ありがとう・・・」

つか、アンタん家なのにわざわざチケットとかいる?

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