LOVE IDIOT


  *文化祭当日*  


とうとう今日は文化祭当日。
緊張というか、嬉しいというか。
胸がさっきからドキドキしている。

「(華まだかなぁ)」



朝の九時。



私は駅の改札口で華と待ち合わせしていた。
学校に着けばきっと賑やかなんだろうなぁ〜なんて想像しながら。

そして、左手薬指にはめられた指輪を眺めながら。





『宮比、はいこれ』

『え?』

キスされた後、優しくはめられたビーズの指輪。

『宮比がもうちょっと大人になったら本物あげるよ』

『涼・・・』

『それまではこれで我慢してて』





「(萌え・・・!!)」

昨日は嬉し過ぎて死んじゃうかと思ったよ・・・
途中とか鼻血出そうでヤバかったし。



幸せすぎ・・・(思い出し笑い)



「おはよー宮比!」

「おはよー!」

今日の華はいつもより可愛くオシャレしてきていた。

髪にはカールがかかっていて、アイシャドーは明るめのピンク。
リップは鮮やかにきらめいていた。

「今日の華、超オシャレしてるね?」

「そりゃそうでしょ!だって文化祭だよ!?超テンション上がるー!///」

ピョンピョン跳ねる華。
そりゃそうだよね、文化祭だもんね!



しかも、こんな天気が良かったらテンションぐらい上がりますよね!!



「そういう宮比もオシャレしてんじゃん!」

「あ、バレました?(笑)」

もう、いちいちの会話が楽し過ぎる。

ヤバい、なんかヤバい。
テンションの上がり過ぎで叫びそう!!

「早く行こ!」

「あ、うん!!」



笑みが自然にこぼれる。

文化祭・・・超楽しみっ!!




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