LOVE IDIOT
「(か、関係ないけどさぁ・・・)」

都さんはその後もずっと京さんの事を話してくれて、少し、気が楽になった。
そしてスッカリお友達に。

「でもさ、10ってかなり差があるよね?涼でも3も違うのに」

「まぁ、でも好きだったら関係ないんじゃない?」

「確かにそうだけど・・・」

私は都さんから頂いた温かいお茶を飲む。
確かに関係ないのかもしれない。

でも、なんだかなぁ・・・

「ていうか、宮比ちゃんはどうなの?」

「ん?私?」

「宮比ちゃんは涼くんと京、どっちが好きなの?」

「あー・・・」

どっちが好きって言われてもねぇ・・・
そりゃあ、涼は私の幼馴染だし京さんはイケメンだし。
迷うけど・・・

「んー・・・分かんない!」

「えー?」

「二人共、似てるし。婚約とか言われても、ピンとこないんだよね」

「なんでー?私なら即オッケーするよ?」

「でもそれって、本当に愛して言ってる?」

「うっ(グサッ)」

「だって結婚だよ?結婚って一生その人といなきゃいけなくて、ずっとついていかなきゃいけないんだよ?まだそういうの考える歳じゃないと思う」

「まーねー・・・」

でも、どっちかな。
自分自身でも分からない。



『宮比、君は僕のものだよ』



ゾクッ


「(き、記憶が)」

こんな時に限って出てくる昔の涼。
しかもそれが鮮明に映し出されるんだ。

で、心臓が速度を増す。

「宮比ちゃん?大丈夫?」

「え、あ、うん、都さん私そろそろ行かなきゃ」

「あ、そうだよね!大広間の行き方分かる?」

「そっか、都さん教えてくれる?」

「オッケー!」

都さんの可愛いウインク、私達は立ち上がってドアを開けた。
と、その瞬間。



「都っ!!!」



ドンッ!!

「いてっ!!」

「いつつつつ・・・(が、顔面キタ・・・!)」

私はいきなり何かと正面衝突、一体なにごと・・・?
上を向くと。

「ど、どなたで―――――」

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