転んだら死神が微笑んだ
こんな日は、わたしたち以外にも、さっきのサラリーマンみたいにみんなだらだらと歩いていて、いつもは見かけないような顔ぶれに出会ったりする。


「あれ?池花さんだよね〜?」

「うん。うん。間違いないよ!」

急に前から声をかけられたほうを見ると、髪が茶髪で少し焼けている女子生徒と、髪は黒いんだけど、いかにも化粧してますってくらいにバッチリ決めている女子生徒が二人、わたしのほうにやってきた。

二人はすでに夏服を着ていて、肌を露出している。


貴志「知り合い?あれ、二人とも夏服じゃん。お前んとこ、もう夏服じゃねぇの?」

あかり「ううん。知らない。それに、うちもまだのはずだし…」

でも、なんかどっかで見たことのある二人だった。

あまり周りのことに関心をしめしていないわたしにしては、めずらしいことだ。

あかり「ああ、わかった。」

おなじクラスの子だ。

たしか、クラスの中でもわりと目立っていて、いつもうるさくしゃべっている。

だから、わたしにもわかったんだ。


でも…わたしの中の情報はそんな程度で…
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