転んだら死神が微笑んだ
貴志「まぁ、それはこの世をあの世だと思ってたからなんだろうけどな。」

本当は返事を待ってたのかな。コイツはチラッとわたしを見ると、話を続けた。

貴志「つまり、自分のとり方しだいでさー、世の中変わっちまうんだよ。お前自身もな。」

あかり「…。」

何も言い返せなかった。確かにそれは事実だったから。

わたしは幸せだった。

この世界を見なくて済むと思ったから。

すべてに、サヨナラできると思った。

バイバイって…。
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