転んだら死神が微笑んだ
ひとりの女の子が前に立っていたからだ。

すごく悲しそうで、ともすれば、簡単に壊れてしまいそうなくらい。

すごくすごく、小さく震えていた。

貴志「助けなきゃ…」

コイツはわたしを追いこし、女の子のところへかけていった。

わたしの横をかすめとるように過ぎていった言葉は、とても悲しい声に聞こえた。

貴志「どうしたの?」

女の子「ママのところに行きたくて…でも…みちがわかんなくなって…うぅ。」

貴志「よーしよ〜し。泣かない、泣かない。」

女の子「ぐっ…うんっ!」

貴志「えらいっ!名前は?」

女の子「じ…じゅにぃ。」

貴志「ジュニー!?はっ、またまたそれは、素敵な名前だね。」

ジュニーって…。
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