転んだら死神が微笑んだ
ジュニー「お兄ちゃんたちでもわかんない?」

ジュニーの目は懇願するまなざしで、わたしたちに向けられている…。

貴志「ま、ママのいる所の名前とかわかる?うん。」

ジュニー「『びょういん』。」

貴志「そ…それだけ?」

ジュニー「うん!」

あかり「『病院』っていったって、いくつもあるよっ…どうすんの?!」

貴志「どうするって言われても…どうしよう…」

ジュニーの顔は、いまにも泣きそうになっていた。

貴志「あぁっ…わかった。泣かないで。」

あかり「一度うちに帰って、それからまた今度行こう!もう暗くなるし。」

ジュニー「イヤっ!」

ジュニーは必死に抵抗した。

何が彼女をそこまでさせるんだろう?
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