フリーな執事様
「そう、だったら出てってくれる?」

「はい?」









私は自分でいきなり何を言い出すんだろと思ったが。







「もう私にとって、幸は必要ないの。だから、今すぐこの部屋から出てって。そしてまた別のお金持ちの家の執事になればいいじゃない」

「奏様」







幸は凄く驚いているようだった。







「何が奏様よ?私はもうお嬢様じゃないのよ?だから出てってよ」







そう言いながら、幸をこの部屋から追い出そうとした。









「しかし」

「お願いだから、二度と私の目の前に現れないで、もうあんたはいらないの」
< 14 / 20 >

この作品をシェア

pagetop