スワローテイル・バタフライ

「あらぁ、随分若いお客さんだこと。浩ちゃんのお友達?」

「はい」


あたしたちはマスターのパンチの効いたキャラクターに度肝を抜かれ、しばらくの間言葉を失っていた。


だって…こんな可愛らしく喋ってるのに…

見た目はどっからどう見てもオ・ト・コ・なんだもん。


今はオカマというよりオネェと言う方が正解なんだろうか?

あたしはそう言った人種と実際に会うのも話すのも初めての経験だった。


「初めましてぇ!マスターの京子でーす♪京ちゃんって呼んでねっ」


こ…小指立ってる!!


「今日は兄貴一緒じゃなかったの?」

「あぁ、今車停めに行ってるわよ。後から来るんじゃないかしら」


浩太…普通に喋ってる…。

慣れって怖いな…。


「ここの兄弟、昔から凄く仲がいいのよぉ!アタシ妬けちゃうわ〜」


マスターはどうやら浩太達兄弟と随分長い付き合いのようだ。
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