スワローテイル・バタフライ

「き、気にする事ないよ!?あいつ昔からあーゆーとこあったし!ねっ、浩太!」

「お、おぉ!そうそう!そのうち何事もなかったようにけろっとしてるって!」

「……………」


あたしたちの必死の激励も虚しく、梓は笑顔を見せる事なくどこか魂が抜けたような様子でフラフラと一人で教室へ歩いて行ってしまった。


すぐに追いかけようとしたけど

「今はそっとしといた方がいい」

浩太に引き止められて思い止まる。



「はぁ……」


…なぁーんでこんな事になっちゃったんだろう…。


少し前までは

二人とも凄く仲がよくて
幸せそうに笑ってたのに。




あたしのせいなのかな…?




なんだか
嫌な予感がした。


少しずつ…

少しずつ…


あたしたちの運命の歯車が狂って行ってしまってるような気がして…。



創とはこれまで何度も喧嘩してきたし、

絶交だって数え切れないほどしたけど


大体半日もすれば元通りになってた。


だけど…

今は…
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