月と太陽の事件簿6/夜の蝶は血とナイフの夢を見る
時計から顔をあげた時、視界の隅に動く影が映った。
小林巡査が立つ公園入口のちょうど反対側の街灯の光が届かない闇の中。
公園は膝ぐらいの高さの柵に囲まれている。
人がひとり、その柵をまたごうとしていた。
こちらに背を向けていたため顔は見えなかった。
しかし白いジャケットと金髪の頭は、闇の中でも確認できた。
その何者かは男のようだった。
男は柵をまたいで公園の外に出ると、脱兎のごとく駆け出した。
その様子を不審に思った小林巡査は男の後を追おうとした。
自転車を止めると、装備のハンドライトを点け、公園を突っ切るようにして走った。
男が出てきたのは公園にあるブナの木の影からだった。
小林巡査がそのブナの木のかたわらを走り抜けようとした時、何かに足をとられた。
小林巡査はそのまま転倒した。
地面にしたたかにヒジを打ちつけたが、小林巡査はすぐに起き上がった。
小林巡査が立つ公園入口のちょうど反対側の街灯の光が届かない闇の中。
公園は膝ぐらいの高さの柵に囲まれている。
人がひとり、その柵をまたごうとしていた。
こちらに背を向けていたため顔は見えなかった。
しかし白いジャケットと金髪の頭は、闇の中でも確認できた。
その何者かは男のようだった。
男は柵をまたいで公園の外に出ると、脱兎のごとく駆け出した。
その様子を不審に思った小林巡査は男の後を追おうとした。
自転車を止めると、装備のハンドライトを点け、公園を突っ切るようにして走った。
男が出てきたのは公園にあるブナの木の影からだった。
小林巡査がそのブナの木のかたわらを走り抜けようとした時、何かに足をとられた。
小林巡査はそのまま転倒した。
地面にしたたかにヒジを打ちつけたが、小林巡査はすぐに起き上がった。