ツンデレ彼氏
ガチャ…

キーッ…

屋上の扉を開けると、錆び付いた
感じの音がした。

「疾風は…」

屋上を見渡したが…
疾風の姿はまだなかった。

「はぁ~…。さっさと来てよ」

私は、今だに悩んでいた。
別れるか別れまいが…。

別れても後悔はしないと思う。
……たぶん…。

私にはいつもなにかしら"距離"があった。

並んで歩いててもそうだし、気持ちの面でもだと思う。

それが…
悲しくて仕方がない……。


…だったら…

「別れた方がいっかぁ…」

私は、ははっと消えそうな声で笑った。
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