先輩彼氏☆後輩彼女
<愛しい人said☆春輝>
俺は夢を見ていた。
双葉が長谷川瑞希と仲直りしていた夢。
本当に、現実だったらいいのにな。
夢の中でだったけど、
双葉はすっごい笑ってた。
やっぱダチって…すごいんだな?
俺の場合は幸哉か…
そうだ、幸哉のことだ。
俺が今引っかかってることは
双葉と長谷川瑞希のこと。
そして、幸哉のこと。
やっぱりよく考えてみたら、
長谷川瑞希が理由もなく
双葉と絶好なんておかしい。
てか、俺と付き合うのを
賛成しなかった理由がそれしかない。
…長谷川瑞希に聞くのが一番早いのか。
俺は朝食のハムサンドを頬張りながら
一人、考えていた。
「はる!! 早く食べないと遅刻よ!」
ママがキッチンから言ってきた。
…この歳になっても、俺は母親のことを
ママと呼んでいる。
別に恥ずかしいことじゃない。
ただ、俺の外見からしてみたら…
かなりのギャップだな(笑)
だから、双葉にもそのことは
打ち明けていない。
なんか馬鹿にされそーだし(笑笑)
俺が一人で笑っているのがママは
キモかったらしく、残りの朝食を
片づけ始めた。
「ちょっ!!おい!!!!
俺、味噌汁飲まなかったら
死ぬからな???」