オレンジ色
*教室*

ガラガラッ

「山本!お前、早く席に着けっ!」
あぁ…うるさい。
「すみません。」
私は適当に返事した。
「秋…何で遅刻?」
由佳には今日のこと伝えるべきだよね。
「後で言う!」
「うん。教えてよ〜。」
由佳は私にとって一番の友達だしね。

「よしっここまで」
あー終わったっ!
「秋〜!さっきの話しは?」
由佳…。
「あのね、由佳は今から私が言う事秘密にできる?」
由佳には悪いけど一応確認はしとかなきゃっ。
「もうっ!秋ったら、この私が口が軽いとでもっ!」
由佳はすぐむきになるからっ。
「嘘だよー。あのね、私…知ったの。」
「あっ?何を?」
「なっちの正体!」
私はとぼけてる由佳に言った。
「う、うそっ!」
由佳…驚きすぎ。
「本当だよー。」
私はあえて冷静に話しを進めて行った。
「でっ!誰よっ!」
由佳必死だし…。
「うんと、私達と同じ一年の山本夏樹くん。」
とうとう言っちゃった。
「えっ!夏樹だったのっ」
由佳…夏樹の事知ってるのかな?
「…由佳、夏樹と知り合い?」
「知り合いって私の幼なじみだよー。夏樹とは小さい頃からいっしょだよっ」
幼なじみなんだ。
由佳と夏樹は昔から一緒だったなんて。

< 17 / 36 >

この作品をシェア

pagetop