ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
2人は打ち解けた花音と話をすると年配の男性に声をかけられて行ってしまった。
――驚かされることばっかり。紫苑さんがこんなに美しい・・・美しいといっても過言じゃないよね?男の人だったなんて、それに奥様も優しそうできれい。
「やっと2人っきりになれた」
カイトが微笑む。
微笑が妖艶に感じるのは時刻が深夜だからだろうか。
「カイトさん・・・」
カイトが自分と2人っきりになれて嬉しいと思ってくれて花音は内心ほっとしたし嬉しかった。
――心がふわふわと浮き立つような感覚・・・。
太刀打ちできない笑みに花音は火照った頬をごまかすように、カイトから視線を外してキョロキョロと会場を見渡した。