ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
「花音ちゃんの父親・・・・?」


「なんか・・・ママとその人、仲が良くって・・・」



突然現れた父親に驚いたが、母親がにこやかにしているのを見て腹が立ったのだ。



――ママと私を捨てたくせに。



「顔を見たくなくて家を飛び出したの・・・」



「じゃあ、今頃心配しているだろう」


カイトはポケットから携帯を取り出すと花音の手に置いた。



「かけた方がいい」



花音はカイトの黒い携帯電話を持ったまま動かない。


「花音ちゃん?」



「カイトさん・・・わたし・・・どうしていいのかわからない・・・」



そう言った花音は途方に暮れた子供のようだった。


< 317 / 498 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop