ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
エレベーターのカイトはヒロの手から離れ、1人で立っていた。
花音は居心地の悪さを感じてずっと俯いている。
ヒロもこの状況がわからなくて黙ったままだ。
――花音ちゃん・・・このままでは俺は君を傷つけてしまう・・・。
かなり飲んだウオッカも酔いが醒め、気分の悪さだけが残った。
チン!
と、音をたててエレベーターが止まった。
「お、お休みなさいっ」
そう言うと花音は素早く降りて行ってしまった。
その姿はまるで逃げる小動物に見えた。