ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
カイトの腕の中で花音は眠っていた。
――花音ちゃんの決断力には脱帽だよ。
西園寺邸で2人だけの食事を楽しみ、なぜここにいるのかを花音は話してくれた。
「もう2度と離さない」
眠っている花音に向かって呟く。
自分より花音の方が行動を起こすのが早かった。
先に女の子にそこまで行動させてしまい申し訳なく思う。
「・・・カ・・イ・ト・・・さん」
花音の吐息交じりの声にカイトは腕の中を見た。
花音はスヤスヤと眠っていた。
「・・・寝言か」
花音の唇を指でなぞる。
「花音ちゃん、愛しているよ」
――もう2度と離さない。
瞳を和らげ、眠る花音を優しい眼差しでしばらく見つめていたカイトだった。
END