ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
『花音ちゃん!』


カイトの耳に花音を呼ぶ声が入って来た。



――花音ちゃん?


カイトは声のした方を見た。



ワインレッド色のワンピースを着た花音がアユムに支えられて立っていた。



青ざめていて片手を額に置いていた。


――来ていたのか・・・


カイトは花音が再び店に来るとは思っても見なかった。


「カイトさん?」


自分のテーブルに来たのに他所(よそ)を気にしたカイトの腕に香帆は指輪が数個付いた指を置いた。



「香帆さん、すぐに戻ります」



「カイトさんっ」



香帆は甘い声で呼んだのだがカイトはテーブルを離れてしまった。



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