一筋縄では逝かせない★
「ま…マジかよっ!!くそっ、俺も!」
猿は間髪入れずに、勢い良く池に飛び込もうとしました。
その瞬間、
「…!?」
猿はあまりにも信じがたい光景に目を疑いました。
「あなたが探しているのは…この金の金棒?それともこの銀の金棒??」
「な…!」
目の前に現われたのは、目も開けていられないほどにまばゆく光り輝く女神でした。
「俺が…俺が探しているのはそんな金棒じゃない…!あいつが…鬼が大切にしていた金よりも銀よりも貴重な金棒だ!!」
猿は大声で叫びました。
女神は猿のその言葉ににっこりと笑いました。
「あなたは正直な方ですね…それではこの金の金棒と銀の金棒も差し上げましょう…」
「う…っ!?」
猿はそのあまりの眩しさに思わず目を瞑りました。
−そして。
「!?」
目を開くと猿の手には三本の金棒が握られていました。
「猿さん!」
「く…苦しいわい…」
「ど、どうしたんですかそれ!!」
呆然とする猿の元に、ずぶ濡れのおじいさんと鬼が駆け寄ってきました。