一筋縄では逝かせない★
「行くか…。」
男は少し桃子たちを気にしながらも追い掛ける気がせず立ち上がりました。
「そうだ…。俺、出口捜してたんだった…。」
そして桃子たちとは逆の方向に歩きだしました。
「成敗してくれるわっ!」
「じいさん!」
「(…はあ?)うわっ!」
男はとっさに自分の身を小さくしました。
(なんでじじいが金棒持ってんだよ…?)
怖い、怖いと男は冷や汗をたらします。
「…?金棒…?」
見覚えのある金棒に男は首をひねります。
「お、おじいさん!」
「…あ。あいつ…。」
男は少し焦りながらばれないようにもっと体を小さくしました。