一筋縄では逝かせない★



「―お父様、お母様…」



「うん、うん。何も言わんでいいんじゃよ。けど、寂しくなるわい…」



「そうね…。桃子、とても綺麗よ」



白無垢に身を包んだ桃子におじいさんとおばあさんは優しく微笑みました。



そして、桃子は二人の方を向き深く頭を下げ、



「私はこの方と…犬様と幸せになります。今まで本当にありがとうございました…」



と言い、二人を真っ直ぐに見据えました。



目が熱く、潤んでいました。



「―っっあ゛あ゛あぁぁぁ!!!???な…何だったんだ…今の夢。有り得ねぇ…あれは俺じゃねぇ。てか、俺出てないし!あははははは!!」



ははは…と、ふと、犬は隣で寝ている桃子を見ました。



「……」



「ご…5段のスポンジケーキじゃっっ!!!」



「な…なぜこんなところにケーキ!?」



「!?」



犬は声のする方を見て驚きました。




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