一筋縄では逝かせない★
「な…ジジイと猿…それから…鬼っっ!?」
犬は思わず絶叫しながら立ち上がりました。
「ケーキじゃあー!」
「お腹空きましたー!」
「…」
猿はケーキに向かってわき目もふらず一心に駆け寄っていく2人にちらりと視線を送り、手に負えねぇ、と表情で雄弁に語ると、犬に向かって苦笑いしながらひょい、と片手を挙げました。
「お互い苦労したんだな…」
犬はそんな猿の様子を見て、不覚にもじんとしてしまいました。
桃子はまだ目を覚ましません。