一筋縄では逝かせない★
「はあー…。」
1人残された猿はため息をつきます。
「犬はどこ行ったんだよっと…。」
独り言も悲しさを増しています。
「おじいさんも…あの小娘も…」
くるりと振り返った猿は驚きました。
「うわあああーん!」
あの桃子が大声で泣いていたのですから…。
「おじいさんの、馬鹿ー!」
おじいさんの悪口を言われて猿が黙っているわけがありません。
「おい!てめー!じいさんの悪口いってんじゃねえぞ!?」
泣く子も黙る。
桃子は一瞬にして泣き止みました。
が…
頭のネジがゆるんでしまったのか、今度はいきなり笑いだしました。