一筋縄では逝かせない★
―ブクブクブク
おばあさんは一直線に泳いでいきました。
「(不思議…水の中なのに息が出来る…)」
ここは女神の守る池。
不思議な事が起こる様です。
「どこへ向かってるの?」
突然何者かに声を掛けられ、おばあさんは驚きました。
池の中のはずなのにカメがいるのです。
しかもまた喋っています。
「おじいさんを探しているの。知らない?」
息をするだけでなく、喋る事も出来る様です。
「ううん、知らない」
カメは首を振りました。
「背中に乗って!一緒に探してあげる」
カメはニコリとして言いました。
おばあさんとカメは居るはずのないおじいさんを探して池の奥深くへと進んでいきました。