一筋縄では逝かせない★



「おじいさんはどこかしら…」



事実を知らないおばあさんは辺りをキョロキョロと見回し、おじいさんを懸命に探しました。



「大切な方なんだね」



カメは、そんなおばあさんを見て言いました。



「べっ別に!…ううん、言葉では言い表せない位大切ね。ドの付く程の甘党で困るけど」



おばあさんは緩く微笑みました。



カメは砂を吐きそうになりました。



「あ、あれは何かしら?」



おばあさんの見詰める先には、



「お城…?」



「うん、あそこには昔から大金持ちの王様が暮らしてるんだよ。もう大分ジジイだけどね」



それからカメは、さっきの女神も城の住人で王様に雇われている事などを退屈しのぎに話しました。



「行ってみる?」



カメはニタッとイタズラっぽく言いました。




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