一筋縄では逝かせない★



「若様は〜…!」



男はまだ若について語っています。



「わかった!わかりました!若様はすごいお方なんですねー★」



キジはうんざりしながら嫌みをまぜて男を止めました。



「そうなんですよ!若様はすごいんです!」



それが全くの逆効果。



「(勘弁してくれよ〜…)」



と、心の中で嘆きますがそんなこと男が聞いてくれるはずもありません。



「若様…どこにいるんだろう…。」



男はいきなり元気がなくなってしんみりし始めました。



「(本当、めんどくさい奴っ!)」



しかし、心の優しいキジは、放っておけません。



「じゃあ!探しにいきますか!?おじいさん。」



うつむく男にキジが話し掛けます。



「ほんとですか?ありがとうございます!」



そしてまた元気になって立ち上がりました。



この湖におばあさんがいることを忘れて…。




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