一筋縄では逝かせない★
「どっちに向かえばいいんだー…?」
しばらく歩いていた男とキジでしたが、いっこうに先に進んでる気がしなかったため叫び始めました。
「こっちじゃないですかっ?!」
「(適当に言わないでくださいっっ!)」
根拠もない男の声にキジはさっき以上にうんざりしました。
「なんか声も聞こえますし!」
「(えー…?)」
キジは疑いつつも、耳を傾けました。
「…ん?」
確かに、確かに聞こえるのです。
かなり聞き覚えのある声たちが…。
「行きましょう!」
2人は顔を見合わせてこくりと頷きました。
そして、足をそろえて走りだしました。