一筋縄では逝かせない★
「皆さんお揃いで」
ふう…と額の汗を拭いながら、鬼がよたよたと走ってきました。
「二人共走るの速いですね〜」
「お前が遅せぇんだよ!」
皆からの歓迎を受け、鬼は輪の中へ入っていきました。
「これで全員揃ったんじゃないか?」
「じゃあ、点呼でもとってみるか!」
「では、1!」
「2!」
3、4、5…とリズムよく続いていき、8と鬼が最後に言いました。
「うん、まあ正直ここまで多いと訳分かんねぇよな」
「はい、旅は道連れ世は情け。脱落者もいますよ!」
あはははと御一行が和気藹々としている後ろでキジだけが嫌な汗をしきりに拭いていました。
「(何で毎回僕だけこんな役回り…)」