一筋縄では逝かせない★
「でも…どうして会ったこともないばあさんの話を聞いただけでその時のだって分かったんだ??あの反応は明らかにそれを思い出しかけてたじゃねぇか!」
「それは…若がその時おばあさんと一緒にいたおじいさんの顔も覚えていたからだと思います…」
「おじいさんにも会ったんですか!?」
「はい…あの時おじいさんは何かを言おうとしていましたが、おばあさんの勢いに押されて何も言うことができませんでした…けれども最後におばあさんに手を掴まれて引きずられて行くとき…振り向いて叫んでいたのです…」
―あの子は生きている…!
「…」
みんなは今度はおじいさんに目をやりました。
「…」
おじいさんは黙って頷きました。
その頃王様は居場所がなく困り果てていました。