一筋縄では逝かせない★
「(こやつらは何を訳の判らん事をぐだぐだ話しとるんじゃ?)」
王様は悪いと思いながらも話を盗み聞きしました。
「(…やっぱり、さっぱり判らん。けど困っとるのは確かじゃな。よし!)」
王様は意を決すると、立ち上がり、
「水を差す様で悪いが…」
と30cm程の黒い箱を皆の前に差し出しました。
そして赤い紐をゆっくりとほどき箱を開けました。
「何だ、空じゃねぇか」
と発する犬の頭を、
「失礼するぞ」
と箱の中に押し込みました。